幼い頃から多才だったフランシス・ハヴァーガルは、賛美歌332番
「主はいのちをあたえたませり」の作詞者です。彼女は、類まれなピアノや声楽の能力を持っていたと言われています。また6か国語を習得し、聖書にも親しんでいました。あらゆる事に秀でていた彼女でしたが、つねに順風満帆な人生を歩んだわけではありません。11歳の時に、最愛の母を亡くしました。
悩みのうちに何年かを過ごし、14歳の時は信仰による喜びを得る事が出来ました。15歳で父が再婚し、新しい母と良い交わりを持つことができました。そして、17歳で信仰を告白し、クリスチャンとしての人生を歩み始めたのです。
21歳の時にフランシスは、ドイツのシュタンベルクにある美術館の、ミケランジェロ作「この人を見よ」という、十字架にかかったイエス様の絵を見て感動し、この歌詞を作ったと言われています。その絵には「私はあなたのために命を捨てた。あなたは、私のために何をしたか」と書かれていたそうです。
当初、彼女はこの歌詞をしまいこんでいました。そして牧師をしていた彼女の父が、たまたまそれを目にし、良いと言ってくれたため、後に曲がつけられることになるまで大事に保存されていました。
若いながらも、人生のさまざまな経験をし、深い精神性が培われたフランシスは、周りを明るい雰囲気で満たす女性だったそうです。曲を作ったのは、アメリカの賛美作家フィリップ・ブリスで、彼は音楽家であると共に伝道者だった人です。
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