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2015年12月20日(日)

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教会小学校に、マイケルという男の子がいました。とても明るく心の優しい子でしたので、クラスの人気者でした。朝の礼拝が終わってから、先生が、「今年のクリスマス会で、私たちのクラスが降誕劇をすることになりました。今日は、誰が何の役をするか決めましょう。」と言って投票用紙を配りました。マイケル君は、なんと宿屋の主人2になっていました。今まで声を出す役をやったことがないので、嬉しくて、一生懸命、セリフを覚えました。
一番目の宿屋の主人が「宿はいっぱいで泊まるところがありません。」と言うと、二番目のマイケル君が「もう部屋はいっぱいで泊まるところがありません。」と繰り返し、三番目の主人が「ベッドはあいていないけど、馬小屋ならあいてますよ。」と言う風に、何回も練習しました。
いよいよクリスマス会の日がやってきました。クリスマスキャロルが流れている中、
お父さんお母さんたちがニコニコしながら座っています。降誕劇の役者たちもそれぞれの衣装をまとい、気分は上々です。次々にプログラムが進んで、最後のマイケル君たちの出番になりました。「もう部屋はいっぱいで泊まるところがありません。」と言うと、ヨセフたちはすごすご帰りかけました。その後ろ姿を見たマイケル君は胸がつまってきて、いきなり「ヨセフ行かないで。僕の家には部屋がたくさんあるよ。」と叫んでしまいました。
一瞬、みんなびっくりしましたが、すぐに涙を流しながら、大喝采したそうです。

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